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地下牢で残飯漁り 下水の悪臭に耐えられない 否、それよりも時間である どぶネズミのように短命であれば いつまで続けるつもりなのか 廃屋の遊園地

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どのようなコミュニティーでも 私は懸念材料といえる存在に違いない 主に契約を大きく歪めるものとして 黴のようなものである 気づいたときには腐っている それも彼等の無意識に働きかけてしまう 強烈な自らの卑屈さがひとの何かを煽り彼等はやがて荒んでい…

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思えば、生きるだけ多くの空虚を自らのなかに作り出したような気がする ただ生きてみる、日をまたぎ、また一つ確かな空洞が内に空く 運命のレールの上を走り続ける 必然が尊厳を脅かし続ける苦痛

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消えることは生活すること生の闘争からの逃避かもしれぬ だが私の中の不安を感じることができるならば二度生きようとは思わぬはずである ただコミュニティーが構成要素が容易に消えることを許容するわけがない 少なくとももう少しのあいだは その間私は宙吊…

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誰もが自らの為だけにいきれるほど強くはできていないらしい 別に何かの為に存立することを賞賛しているわけではない そのような形態をとらざるを得ないということだ そして自己を存立させるために他者を自己の行為の存在理由と見立てることが目下日常のほぼ…

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皆が何故そこまで生きれるのかわからない。 どぶの匂いを嗅いだだけでもしにたくなるのに…

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意識が知ってしまった無意識的な筋を主体が拒否して、回避行動を行うもそれがゆえにシナリオが現実化してしまうケース と回避行動を実現できることの違いとは一体どういう違いなのだろう…

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何故存在が尊ばれなければならないのか それは存在にとって他の存在が劣等であること、否定性こそ主体の存在の証明の安定に寄与するからだ どのような認識も対象との関係性は否定性を含んでいる 契約関係が常に他者よりも主体が得をするように 全く同等の交…

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何もかもがどうでもよくなってしまって というのも私がもう価値を見いだせるような 人間ではなくなったからであるが 道路に横たわる汚い虫の残骸のようなものだ それでも、いやだからこそ埋めるものが なにひとつない 大概の時間を内省に費やした 結果的に得…

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自分という曖昧な関係性を 忘れることができるのなら どんなに幸運なことであろうか

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死に際に明らかに 嘘に違いない幻想にもならぬ ゴミを宝だとヒステリックに叫んで 死んでゆくものが一体どれだけいることか それならばいっそのこと全てゴミだったと 言ってほしい いつまでこんなことを繰り返さなければならないのかうんざりしてしまう 己の…

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死と生の当落線上、打ち寄せる分節の波 動かずにただのたうちまわる境界を解ってくれないか私の揺れと平静を解ってくれないか わかるはずであるそう、わかるきっとわかる 私という境界が崩壊しようとしていることにきみは気づいているはずだ私が煙になるのを…

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認識は余さず想像の形態をとらざるを得ないこと

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幾度も死に損なった 機会が訪れるなら 死ぬこともまた決断を要すること それだけでうんざりしてしまう ならば生きるほどの意志があるのかと いわれれば、勿論ない 例えば、世話になったひとに礼のひとつでもするために頑張ってみようというような気概がない…

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飼い慣らされてしまうことの 居心地の悪さといったらない といっても現実では飼い慣らされなければ 生きてはゆけぬ 私が自由になりたいのは表象する方 イメージであって実体のどうのというのではないような気がする ただシニフィアンの効力の強さが実体を振…

出自不明

生じて、すでに不安だった。だがまだその時点では苦悩ではない。それはまだ出自不明な何かに対する漠然とした不安にすぎなかったのだ。だがやがてそれらは徐々に輪郭を露わにして長い長い混沌の闇の中にわたしを引きずり込み、本格的に苦悩へ溺れさせていっ…

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どのような存在も 差別化の関係性から逃れることは できない 言語がそのように差異によって 生じるほかないということの 苦痛 どのようなコミュニティーも スケープゴートを必要としている からだ 逃れられるものなら逃れたい というのが偽らざる気持ちである…

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死ぬことだけが 何よりも希望的であること 取り繕うことができずに 引きつった出来損ないの幻想でしか 私はコミュニティーに関係できない それが連続する時間 延々と間延びしきって、ぼんやりとした 実感 かつては叩けば響くと信じていたらしい それ

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どんなものも私に安らぎを与えはしないし それはまた私がいかなるものにも 安らぎを与えはしないからである

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自然というのがわからない この二十年というもの、ずっとわからない 全てがぎこちなく違和感だけの存在 であること 関わらぬよう取り繕うことが また何よりも他者に土足で侵犯しているのではないのかという疑念 彼等が不思議そうにのぞきこむ瞳に それを私は…

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誘惑である 安寧に迎合することの ともかくも暫定的な幻想へ 身をゆだねよと 半ば強要される 一コミュニティーの存続 の優先 もっと核心にある意志はそうではない ように思う 剥がされた時こそその本懐が 垣間見えるはずだと まだ独りで突っ立っている 喜び…

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大概が不安である 不安の根元には分裂的なもの 或いは破滅的なものがある あらゆる外界イメージは 分裂的主体を縫い合わせて機能させている 道具にすぎない 個人差があるがそれで主体を分裂させずに 耐えれるものとそうでないものがいる

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日常において 発言することは存在にとって発言内容よりも 重要である 真理であるか、ないかはさほど重要ではないが発言内容が真であることは多くの場合 発言する存在にとって有利なことだ 真理にたどりつく時間が 間延びしてゆく

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あらゆる瞬間、関係する瞬間、 どのような仕草や些細なコミュニケーション、挨拶や会話中の相槌のイントネーション、ジェスチャー、会議で意見を発言することも或いは聴くことも全て含めて 総て 翻意は一つの意味に集約できる。 つまり「私はある!」という…

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何が何でそれがそれであるだけの 価値を持っているのか さっぱりわからないし 理解しようとする意志も薄弱に なってしまった

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生きるほどに傷つき易くなる 慣れるどころか かつての幻想も一皮ずつ、しかし 確実に剥奪され剥き出しになった

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幻想(リアリティ)に隷属することに成功したものは根拠を与えられる。 だが不成功に終わって俯瞰の視点におかれたものは存在の相対性をもろに受けて根拠を探すことになる。

覚書

「着衣を剥がされた精神のみじめさを人々はまだよく理解していない。」 ジョルジュ・バタイユ『内的体験』 生、それはまさに呪縛との闘争だ。泥舟に乗って運命と名乗るやつと一家心中というわけだ。降りることは許されない。生きるほどに傷つき易くなり、吐…