74

自己に責任をもてとはつまるところ自らに対する責任なのだろう、自己とはそれに留まらず操作できる存在であるという錯覚 何か「私は私ではない」と吐露しているようにも思える。跳躍した思考がそこにはある、 常に「ここではないどこか」という構造も同様に …

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自己が自己自身を滅ぼす要因を 必ず含む ナルキッソスを滅ぼしたのは彼の美ではなく また彼がそのような美に惹かれたのでもなく、実は彼が彼であるというそのこと自体に惹かれているのではないのか それこそが何よりも彼を滅ぼすことを望んでいるのだとしたら

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時間は常に私の前を走り続けている 生じて未だに追いついたことがない ずっと引き摺られて生きている 時間を追い越すために生きているのだろうか…

71

誰もが他者よりも優れたものであることを証明するために日夜頭をかきむしって生きている。あらゆる依存的形態をもって非自己に対してあらゆる種類の否定的手法をもって優位を獲得しようとする、、 そもそも対等な交換など存在しない 与えることは即ち相手に…

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「ずっと一人でばかばかしい愚か者だ」 そう罵ることだろう。 でも、まだ一人立ち尽くす。 ぼろぼろのまま耐え難い状況にいる。 今の自分には巨大な不安と退屈しかない。 時が経過するほどに過敏になる。 退屈なのに傷つき易くなった。 もう何も生み出すつも…

道具を使用していかにするのか 私には全くわからないのだ 最近は錯乱したなかにあり、物事に対する意欲も失いきっている 周囲はこぞって私をやる気にさせようと、何かを詰め込みたくて苛立っているけど 私は呆然と突っ立った空っぽのまま身体を前後に揺すら…

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時間に取り込まれている ということに対する恐怖 巨大な拭いがたい恐怖 小間切れの時間が延々と転がっている 「立ち止まるな」といわれても 時に喰われている

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私という像を 結像させることが難しい 像とは分裂した諸々の認識即ち信号の欠片 それら 全体的な関係性 信号は認識、つまり集約、或いは解釈、或いは統合されなければならない。それは主体のアイデンティティの存立そのものに影響するからだ、。 対象がなに…

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貴様はそのままそこへ ただ留まっていろ ただただ同じように 自己を尊ぶことほどに呪わしいことはない そもそもが自己を尊ぶことは同時に自己消去する尊厳さえも含まれている 嗚呼、ずっとあと何百億年同じところにいなければならないと思うと胸が焼け付く

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存在する限り何かにつけ 依存しなければならないこと それも否定性に基づいた形態によって 相手方に承認されなければならない …語句の分節がその様に生成されるように 核は空虚がゆえになにもかもが空虚である 常に認識は暫定的地位に甘んじねばならない 無…

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生を快く思ったことなどない もし仮に思った瞬間があるとするならば 私はそれを忌まわしく思う 死なない…のか 死ねない…のか 自分が決めることができるのか 他者が決めることに抗えないのか 生まれてくるものへ 嫌悪と憐憫を感じる 吐き気と悲しみ

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真でないなら意味がない 価値がないと結論をだしてしまう 我々の血脈ではよく生じている 思考の傾向だとするならば それ自体が誤りのように思えてくのだ そもそもがであると…

57

遠くともかく遠く 誰も思わないような遠くへ 消えてしまいたい 気味が悪いなら 儀式でも何でもあげてもらって かまわない

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運命に役を踊らされ… どうしてもその糸から逃れることは できないものか… 時計が知らせてくれる解放を示す 音を待っている 永遠に待ちわびているのだ 宙を呆然と眺める寝たきりの老いた人 彼は彼自身が何を待ちわびているか知らない それも少しだけ私を哀し…

欲望に「溺れる」という… 通常そこに見る意味とは自らの理性と称されるものによって抑制し未だかつて存在を証明できたもののない主体とやらを律することができずに堕落した、即ちそれは社会的共同体の通俗的理念に反していると捉えられる ただそのように考え…

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彼等はスクリーンに住んでいる 彼等自身死ぬが死ぬまで気がつかぬ 老人になることもない、 死ぬこともない、 彼等は眺めているだけだ でも私はそれですらない

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やはり恐れと不安が 生まれた時からあった 神経質だった 脳内関係の物質的な問題 解消できない 震える手を止めることができない たったそれだけのことが 幻想へも入ればまた違ったが 剥き出しだ 場所がない ないし、在りたくないと思ってきた 解決できたかの…

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責任を負うことで自由を得る それはわかっている これまですべてそれが豊さであった 生の快活 効力を所有できる 厳密に言うなのならばそう錯覚できる 彼等がそれでいいのであれば それでいい ただ我々の見ているのは生の核についてだ 効力を失う、或いはこれ…

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この間、思いなおしたが やっぱり消えようかとも思いオロオロして 生きるにしても死体のようにしか 生きることができない どうしよう… 誰も誰の瞳にも自分はいない それは私ではない ただ独り誰でもなくただ何ものでもなく 全ての視線の糸からこぼれ落ちて …

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できることは何もない そもそもの意義が自助努力の域を 越えてしまっていること それに気づいてしまうと手の施し用がない まさか自分があの苦悩の泥沼に 落ちてしまうとは終ぞ思いもしなかった 信じはしなかった 決断できない残りの余命をいかに平坦に刺激な…

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自尊が わたしがわたしの認識を もたなかったなら… どんなに幸運なことか 誰か代わりにやってくれたなら…

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自らの意志ひとつだ などと吹聴してまわる人を 見ていると吐き気がしてくる すべてを剥がしてやったなら 精神だけになったのなら 彼等の口から同じような言葉が聞けるのだろうか 決して聴けまい 精神だけが剥き出しにベッドに 横たわってその意志とやらが始…

42

自分を忘れることができるのなら どんなに楽だろうかと思う 自分とは何かの影のような気がする それから逃れられなくて苦しんでいる とんでもなく大きな不安がわたしを押し潰す 不安は認識することで普段よりも増える できるのなら認識したくない だから多く…

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湿気 脂 虫歯の悪臭 掃いても掃いても穢れること 拭き取れない 在ることの穢れ 苛立ち

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行為が行為として生起するためには、主体において責任の所在を措定することが可能かどうかが問題となる 主体は常に行為を託さなければならない存在である 行為が成功するにしろ失敗するにしろ措定できることは、それが措定できないことよりも優れて機能して…

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実際自由かと問うならば 全く自由ではない 相変わらず拘束されている むしろそれは強まっている いくら環境を変えたとしても ついてくるだろう なぜならそれは私という視点だからだ わたしがある限り影はあり続ける しかし影を排除したわたしなど私といえる…

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皆が皆の敵である 誰かが合理的なことを行おうが 皆は攻撃する用意がある 何より他者が価値あるものへ昇華することを 許諾する訳にはいかない 皆が嘘をつきながら 不合理だと理解しながら 貧しくなってゆく

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何か削ぎ落とされた いわゆる美しさを追い求めて 多くの空間がそのようになって 鑑賞者や顧客がこぞってそれに 浸れるとき 私は本当に宇宙の果てしなく遠くのほうへ 飛ばされてしまい虚しさを抱かないでは いられなくなる なぜだろう 一体何がそう感じさせる…

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存在理由を作り出さないように 注意して生活している 薄皮一枚まで剥き出しになって 灼熱の砂漠にただ生きている

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模範的な幻想、健全な幻想、構造化された機能的な幻想を抱くこと 逃避は不道徳であること 律法、即ち暫定的な契約状態を侵犯することなくそれを遵守し続けること そのコードに沿って生きてはいるが、そもそも根本的な契約関係を理解できていない 歪な契約関…