108

まだ沈む

心が冷たくマネキンのようになる

ホテルの一室

サイケデリックな木漏れ日

青色の木々、古ぼけたネット回線

綺麗な吐き気

 

嗚呼…あなたも絶望を味わってる

でも分かり合えない

視線は生まれて一度として逢うことなく

すれ違い

ただあなたがいるらしい…という事実だけ

また明日も歩くツモリ?

107

多くの人に手をさしのべてもらったにもかかわらず、連中の顔が強張るほどに

自分にはそれを受け入れることができるだけの素養がないのだ。従って感謝することすらかなわなかった

それは自分の歪な自尊心からなのか、

或いは物事に傷ついて崩壊してしまうことへの極度の恐怖感なのか

いや、それ以上に私の中で物事が物事足り得ぬ、つまりは実感のなさが故だ

わざと感動するふりをする

それは人を騙すというより

自分は感動していると思いこませたい一心で自分を騙したいわけだが

 

その割に外傷的なこと?には人の倍、敏感である

 

外傷的なことはなにも対立的な敵意などだけではない、むしろそれを乗り越えたあとの喜びなども私を傷つけるには充分過ぎるのだ。

結果距離をつくることでしか存続できない

 

実感、リアリティを得たいのも本当だが、それに酷く傷つくので遠ざけていたいのも本当だ

 

 

地獄とはこの生

私という牢獄

嗚呼救われずにただ灼熱の苦悩に耐え続けることに何を見いだすのだ

苦しみ、苦しみ、苦しみ

これこれこれ

発狂にさえも至らず

落ちてゆく地面の下へ落ちてゆく

 

106

どうやれば納得のできるかたちだと言い切れるのか

現実を生きればいいと人は云う  

人が認識する現実と私が認識する現実がまったく異なるものである

 

彼らが抱く現実とはプロパガンダ同様、定着した物語である。あまりに馴染みすぎて既に考えるにも値しないもはや始まる以前の前提として捉えられている。

 

あらゆるメディアがそれぞれの文法によって

一定の物語を創作するようにこれまでは筋書きはそれで結構だったのだろう。

 

しかし、自らがこれから信じていかなければならない物語が一体何によって支えられているものかをよく考えねばならなかった。

 

恐らく、既存の物語は破綻する。それを観ることもできなくなるのであろうし、そのような様式は意味を成さなくなる。

 

105

言語がその様に同一の記号が場所や時間によって捉え方が異なるように概念も現在においては共有の出来ぬものである。

そのように考えると現時点では、旧世代の概念では我々の世代の概念を理解することはできないし、我々の世代も後の世代概念を理解することは難しい。

私の抱いている感覚を理解してもらえないことは残念としか言い様がないわけだが、もはや分かり合えないことが現時点では自明なので、今後の科学技術の発展を待つなどという忍耐も意欲ももう残ってはいない。

 

少なからず悩んできた。葛藤状態にあった。それを思想や心理などで内省的に解釈しては解体を繰り返し、ある程度自らにとって矛盾なく納得できるだけの答えを探したつもりである。混沌とした内的闘争その過程、煩悶状態は苦しみではあるがまだつまり答えが葛藤状態の向こう側にあるという理由においてまだ希望を持ち得ていたともいえる。

それももう終わった。意欲はついえた。

 

 

 

 

104

何故物語に悪役、あるいはあからさまに愚かな概念が登場し、鈍臭いやつを、問題児として重用するかと言えば、それらに否定性を加えることの正当性をそれらが保証してくれるからに他ならぬ

 

どの主体にも例外なくそれらを必ず貶め、蔑まれならねばならない存在として生み出す要請が内在しているからだ

 

主体は否定性を手放して自己を維持することはまず有り得ないのであり

社会にそのような特徴が現れることは全く当然のことだといえる

 

付け加えておくが、別段これが悪いとかなんとか云う話ではない。ただそのようにしか存在できないということだけ強調しておきたいだけだ。

 

絶対などない

自分の人形がなくなったり、

壊れることだってあるのだ

それはそれを手に入れる時に

知っているはずなのに…

 

静かに消え去りたい

私という意識、認識もろとも消え去って

くれれば…

この闘争の狂乱から早く抜け出して

 

 

103

言語は論理性を浮き上がらせるツールのひとつにすぎないと考える

だからそこにみるのは論理の洗練された真理に近いものになる

情報過多の時代であるが故に一層それを見極める処理機能が必要だそれも拡張して

ゴミとそうではないものをより分ける目が

 

そして言語というツールも今の我々にとっては、もはや非効率で不正確な古臭い不便な道具である

これからはそれに代わる道具を生み出す必要があるのだろう