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私は誤って生じてしまった

間違って生まれてきてしまった

バスや電車に乗り間違えたのと

同じことだ

私という一定の現象が統合性の制約、臨界点を超えて分裂的状態にあることを認めなければならない

どんな個体もまた同様にすれ違うものである

いつ誰が乗っていたかなどもう誰も覚えてはいない。

だがもうもはやそれでいい

 

少なからぬ僅かな時間、乗り合わせたのだ