32

どのようなコミュニティーでも

私は懸念材料といえる存在に違いない

主に契約を大きく歪めるものとして

黴のようなものである

気づいたときには腐っている

それも彼等の無意識に働きかけてしまう

強烈な自らの卑屈さがひとの何かを煽り彼等はやがて荒んでいくような気がする

 

杞憂だ。仮に私がそのように関係していても

私以外の存在も大なり小なりこの駆け引きを行っているはずだ

30

消えることは生活すること生の闘争からの逃避かもしれぬ

だが私の中の不安を感じることができるならば二度生きようとは思わぬはずである

ただコミュニティーが構成要素が容易に消えることを許容するわけがない

 

少なくとももう少しのあいだは

その間私は宙吊りでただ消えるのを

ひたすら待つしかないという救いようない

結論に至らざるを得ない

 

29

誰もが自らの為だけにいきれるほど強くはできていないらしい

別に何かの為に存立することを賞賛しているわけではない

そのような形態をとらざるを得ないということだ

そして自己を存立させるために他者を自己の行為の存在理由と見立てることが目下日常のほぼ全てを占めることとなる

故に存在が互いに他者を組み込んでいってしまう

車輪に巻き込まれるような強引さを日々うんざりするほど感じてしまう

 

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何故存在が尊ばれなければならないのか

それは存在にとって他の存在が劣等であること、否定性こそ主体の存在の証明の安定に寄与するからだ

どのような認識も対象との関係性は否定性を含んでいる

契約関係が常に他者よりも主体が得をするように

全く同等の交換などあり得ないように